「60代で結婚したい」その想いは決して夢ではありません。
この記事では、シニア婚活のリアルな現状を踏まえ、幸せな再婚やパートナーシップを掴むための具体的な5つのステップを徹底解説します。
心構えから最適な婚活方法の選び方、ご縁を育む秘訣まで、あなたの不安を解消し、行動を後押しします。
第二の人生を共に歩む素敵なパートナーと出会うため、まずは何から始めるべきか、その答えがここにあります。
目次
60代の結婚は夢じゃない シニア婚活のリアルな現状
「もう60代だから結婚なんて…」と、心のどこかで諦めていませんか?人生100年時代と言われる現代において、60代はまだまだこれからの人生を楽しむためのスタートラインです。
実際に、第二の人生を共に歩むパートナーを見つけ、幸せな毎日を送っている60代の方はたくさんいらっしゃいます。
ここではまず、シニア婚活のリアルな現状を知り、60代からの結婚が決して夢物語ではないことを確認していきましょう。
データで見る60代の婚姻率と再婚率
「本当に60代で結婚している人なんているの?」という疑問に、客観的なデータでお答えします。
厚生労働省が発表した「令和4年(2022)人口動態統計」によると、この1年間で夫が60歳以上の婚姻は20,496組、妻が60歳以上の婚姻は10,929組ありました。
これは10年前に比べて、夫は約1.2倍、妻は約1.4倍に増加している数字です。
特に注目すべきは再婚率の高さです。60代の婚姻のうち、男性の約88%、女性の約80%が再婚となっています。
これは、一度結婚を経験した上で、改めて人生のパートナーを求めている方が非常に多いことを示しています。
これらのデータは、60代での結婚が特別なことではなく、ひとつの現実的なライフプランとして確立されつつあることを物語っています。参考:厚生労働省「令和4年(2022) 人口動態統計月報年計(概数)の概況」
なぜ今60代で結婚したいと考える人が増えているのか
近年、60代で結婚を望む人が増えている背景には、いくつかの社会的な変化や価値観の多様化があります。
主な理由として、次の点が挙げられます。
1. 平均寿命の延伸と健康寿命
「人生100年時代」という言葉が浸透し、60歳はもはや「老後」ではなく「セカンドライフの始まり」と捉えられるようになりました。
退職後の長い人生を一人で過ごすよりも、心を通わせられるパートナーと共に豊かに過ごしたいと考えるのは、ごく自然な気持ちです。
2. 孤独感の解消と精神的な支え
子どもの独立や配偶者との死別・離別、退職による社会との接点の減少など、60代はライフステージの変化から孤独を感じやすい年代でもあります。
日々の出来事を話したり、喜びや悲しみを分かち合ったりできる存在がいることは、何物にも代えがたい心の支えとなります。
3. 価値観の多様化
かつてのように「家」や「世間体」に縛られるのではなく、「個人の幸せ」を追求する結婚観が一般的になりました。
お互いが自立した上で、尊重し合えるパートナーシップを築きたいと考える方が増えています。
事実婚など、籍にこだわらない柔軟な関係を選ぶカップルも珍しくありません。
60代の結婚がもたらす人生のメリット
60代で新しいパートナーを得ることは、あなたのこれからの人生に計り知れないほどの豊かさをもたらしてくれます。
具体的には、以下のような素晴らしいメリットが期待できます。
1. 精神的な安定と幸福感
「おはよう」「おやすみ」と声をかけあう日常。何気ない会話を楽しみ、共に食卓を囲む時間。
そんな穏やかな毎日が、孤独感を和らげ、精神的な安定と大きな幸福感を与えてくれます。
笑いや感動を分かち合える相手がいるだけで、人生の彩りは格段に増すでしょう。
2. 新しい楽しみや生きがいの発見
一人ではなかなか行けなかった旅行や、挑戦できなかった趣味も、パートナーと一緒なら実現できるかもしれません。
共通の趣味を見つけたり、お互いの好きなことを教え合ったりすることで、世界がぐっと広がり、新しい生きがいが生まれます。
3. 健康維持への好影響
パートナーの存在は、健康面にも良い影響を与えます。
一緒に食事を作ることで栄養バランスが整ったり、共に散歩をすることが習慣になったりと、自然と健康的な生活リズムが生まれます。
また、精神的な充実が免疫力を高めるという研究結果もあり、心身ともに健やかな毎日を送る一助となります。
4. いざという時の安心感
年齢を重ねると、誰しも病気や介護といった将来への不安がよぎるものです。
そんな時、一番近くで支え合い、見守ってくれるパートナーがいるという事実は、何よりも大きな安心材料になります。
お互いが「お守り」のような存在となり、これからの人生を安心して歩んでいくことができるのです。
ステップ1 まずは心構えから 60代の結婚で大切なこと
60代からの婚活は、20代や30代の頃とは異なる心構えが必要です。
これまでの豊かな人生経験はあなたの魅力であると同時に、時として新しい一歩を踏み出す足かせになることもあります。
しかし、ほんの少し考え方を変えるだけで、婚活は驚くほどスムーズに進み始めます。
ここでは、幸せなパートナーシップを築くために、まず最初に整えておきたい3つの心構えについて詳しく解説します。
過去の経験に縛られない 新しい価値観を受け入れる
長い人生を歩んでこられたあなたには、確立された価値観や生活スタイルがあることでしょう。
それはとても尊いものですが、婚活においては、時として柔軟な姿勢が求められます。
「男性はこうあるべき」「夫婦とはこうあるもの」といった固定観念や、過去のパートナーとの比較は、目の前にいるお相手の素敵な個性を見えなくしてしまいます。
大切なのは、お相手を「減点法」で評価するのではなく、「加点法」で良いところを見つけていく意識です。
自分とは違う考え方や習慣に出会ったとき、それを否定するのではなく、「そういう考え方もあるのか」と一度受け入れてみましょう。
お相手の生きてきた背景を尊重し、知ろうとすることが、信頼関係の第一歩となります。
新しい価値観に触れることは、ご自身の世界を広げ、人生をより豊かにするきっかけにもなるのです。
完璧な相手はいない 譲れない条件と妥協点を明確にする
「理想のパートナー」を思い描くことは自然なことですが、残念ながら、この世に完璧な人間はいません。
それは、お相手から見たあなたも同じです。すべての条件を満たす人を追い求めると、せっかくのご縁を逃してしまう可能性があります。
そこで重要になるのが、婚活を始める前に「自分にとって本当に譲れない条件」と「妥協できる点」を明確に整理しておくことです。
- 譲れない条件:これは、あなたがパートナーと穏やかに暮らしていく上で、どうしても欠かせない核となる部分です。「金銭感覚が大きくずれていない」「人や物事に対する悪口を言わない」「健康への意識がある」など、人柄や価値観に関わることを2〜3個に絞り込むのがおすすめです。
- 妥協できる点:一方で、「趣味が完全に一致しなくても、お互いの時間を尊重できれば良い」「食の好みが違っても、外食や別々のメニューで楽しめれば問題ない」など、歩み寄れる部分も考えてみましょう。「条件」だと思っていたことが、実は単なる「希望」だったと気づくこともあります。
この作業は、お相手選びの軸を明確にするだけでなく、自分自身が結婚に何を求めているのかを深く理解する機会にもなります。
健康とお金の問題 向き合い方とパートナーとの共有
60代からのパートナーシップにおいて、健康とお金の話は避けて通れない、非常に重要なテーマです。
若い頃のように「何とかなる」で済ませるのではなく、誠実に向き合い、お互いの状況を共有することが、将来の安心につながります。
健康について
まずはご自身の健康状態(持病の有無、服用している薬、体力的なことなど)を正直に伝える誠実さが大切です。
もちろん、お相手の健康状態も受け入れる覚悟が必要になります。
その上で、将来の介護について、現時点でどのように考えているかを話し合っておきましょう。
「お互いにできる限り支え合いたい」「必要であれば介護サービスや施設を利用したい」など、具体的な意向を共有することで、いざという時の不安を軽減できます。
お金について
年金、貯蓄、資産、そして負債(住宅ローンなど)についても、オープンに話せる関係を築くことが理想です。
生活費をどう分担するのか(財布を一つにするのか、別々で管理するのか)、住まいはどうするのか(どちらかの家に住むのか、新しく探すのか)など、具体的な計画を立てていきましょう。
特に年金については、お互いの受給額を把握しておくことが生活設計の基本となります。
詳しくは、厚生労働省のウェブサイト「いっしょに検証!公的年金」などで基本的な情報を確認しておくのも良いでしょう。
また、お子さんがいる場合は、相続の問題も関わってきます。
必要であれば、ファイナンシャルプランナーや弁護士といった専門家への相談も視野に入れると、より安心して話を進められます。
ステップ2 自分を知る 魅力的なプロフィール作りの準備
婚活の第一歩は、お相手に「会ってみたい」と思ってもらうことから始まります。
特に結婚相談所やマッチングアプリでは、プロフィールがあなたの第一印象を決定づける重要な要素です。
これまでの人生経験が豊かだからこそ、あなたの魅力は一つではありません。
ここでは、ご自身の魅力を最大限に引き出し、素敵なご縁につなげるためのプロフィール作成の準備について、3つのポイントに分けて詳しく解説します。
あなたの強みは何ですか これまでの人生を棚卸しする
「自分の強みは?」と聞かれて、すぐに答えられる方は少ないかもしれません。
しかし、60年以上の人生を歩んでこられたあなたには、必ずたくさんの魅力や強みが眠っています。
まずはご自身の人生を振り返り、「棚卸し」をしてみましょう。
これは、お相手にアピールするためだけでなく、ご自身がこれからの人生で何を大切にしたいのかを再確認する良い機会にもなります。
以下の質問をご自身に問いかけ、思いつくままに書き出してみてください。
- 仕事や社会活動で、やりがいを感じたことは何ですか?
- 子育てや家庭生活の中で、大切にしてきたことは何ですか?
- これまで乗り越えてきた困難や、その経験から学んだことは何ですか?
- 友人や家族から、どんな人だと言われることが多いですか?(例:「聞き上手」「いつも穏やか」「行動力がある」など)
- 誰かに心から感謝された経験はありますか?
例えば、「長年、経理の仕事で培った几帳面さ」は「堅実な生活設計ができる信頼性」に、「子育てを終えた経験」は「相手を優しく見守れる包容力」に繋がります。
離婚の経験も、それを乗り越えたからこそ「相手への思いやりや痛みがわかる優しさ」という強みになります。
決して特別な経歴である必要はありません。
誠実さ、忍耐力、優しさ、ユーモアのセンスなど、あなたの人柄そのものが最大の魅力となるのです。
趣味や好きなことを整理する 共通点が見つかるきっかけに
共通の趣味や関心事は、お相手との会話を弾ませ、心の距離を縮めるための大切なきっかけです。
ご自身の好きなことや、これから挑戦してみたいことを整理してみましょう。
「趣味は特にない」と感じる方も、難しく考える必要はありません。日常生活の中のささやかな楽しみが、素敵なアピールポイントになります。
- インドアな楽しみ:読書、映画鑑賞、音楽鑑賞、料理、書道、絵画、囲碁・将棋など
- アウトドアな楽しみ:散歩、旅行、温泉めぐり、ガーデニング、ゴルフ、登山、釣りなど
- これから挑戦したいこと:英会話、楽器の演奏、パソコン教室、ダンス、ボランティア活動など
プロフィールに書く際は、「読書」と一言で終わらせるのではなく、「好きな作家は〇〇です」「最近は歴史小説に夢中です」のように少し具体的に書くと、人柄が伝わりやすくなります。
また、「これから一緒に温泉旅行に行ける方と出会えたら嬉しいです」のように、お相手との未来を想像させる一文を添えるのも効果的です。
未来に向けた前向きな姿勢は、とても魅力的に映ります。
第一印象が重要 清潔感のある身だしなみと写真の撮り方
プロフィール写真は、あなたの印象を左右する最も重要な要素です。
写真一枚で「会ってみたい」と思われるかどうかが決まることも少なくありません。
大切なのは、若々しく見せることではなく、「清潔感」と「人柄の良さが伝わる自然な笑顔」です。
【身だしなみで意識したい清潔感】
撮影の前に、鏡でご自身の姿をチェックしてみましょう。
第三者から見て好感が持てる、年相応の品のある装いが基本です。
- 髪型:寝癖などがなく、整えられているか。美容院で手入れをしてもらうのがおすすめです。白髪は無理に染める必要はありませんが、清潔感のあるスタイルを心がけましょう。
- 服装:シワや汚れのない、明るい色の服を選びましょう。顔色が明るく見え、快活な印象を与えます。男性なら襟付きのシャツやジャケット、女性ならブラウスや上品なワンピースなどが好印象です。
- お肌と口元:男性も化粧水などで肌を整え、ひげを綺麗に剃る(または整える)だけで印象が大きく変わります。口臭ケアも忘れないようにしましょう。女性はナチュラルなメイクを心がけると、健康的で優しい雰囲気になります。
【好印象を与える写真の撮り方】
スマートフォンの自撮りでは、どうしても表情が硬くなりがちです。
できればご友人やご家族に撮ってもらうか、写真館やプロのカメラマンに依頼することをおすすめします。
最近では、婚活用のプロフィール写真撮影サービスも充実しています。
- 場所と光:背景がごちゃごちゃしていない、明るい屋外(公園の緑の中など)や、自然光が入るカフェなどがおすすめです。自然な光は肌をきれいに見せ、柔らかな雰囲気にしてくれます。
- 表情とポーズ:カメラを真っ直ぐ見るだけでなく、少し斜めに構えたり、趣味の道具(本やカメラなど)を手に持ったりすると、自然な一枚が撮りやすくなります。最高の表情は、心からの笑顔です。楽しいことを思い浮かべながら、リラックスして撮影に臨みましょう。
- 複数枚用意する:真面目な表情の顔写真だけでなく、全身の雰囲気がわかる写真や、趣味を楽しんでいる様子のスナップ写真など、複数のパターンを用意すると、あなたの多面的な魅力がより伝わりやすくなります。
過度な加工はせず、ありのままのあなたの魅力が伝わる一枚を目指しましょう。
少しの準備と工夫で、あなたのプロフィールは格段に魅力的になります。自信を持って、次の一歩を踏み出しましょう。
ステップ3 出会いの場を見つける 60代におすすめの婚活方法
「結婚したい」という気持ちが固まったら、次はいよいよ具体的な行動に移すステップです。
60代の婚活は、20代や30代の頃とは出会いの場の探し方も変わってきます。
現代ではシニア世代を対象としたサービスも充実しており、選択肢は驚くほど多彩です。
大切なのは、ご自身の性格やライフスタイル、そして結婚に対する本気度に合った方法を選ぶこと。
ここでは、60代の方におすすめの代表的な婚活方法を、それぞれの特徴とともに詳しくご紹介します。
本気度が高いなら結婚相談所
「一年以内に結婚したい」「真剣な相手とだけ出会いたい」という強い意志をお持ちの方には、結婚相談所が最も確実な選択肢と言えるでしょう。
費用はかかりますが、その分、結婚に対する真剣度が高い会員が集まっており、専門家のサポートを受けながら効率的に活動を進められます。
結婚相談所のメリットとデメリット
【メリット】
- 身元が保証されていて安心:入会時に独身証明書や収入証明書などの提出が必須なため、経歴に嘘がなく、安心して相手探しができます。
- 専任カウンセラーのサポート:婚活のプロであるカウンセラー(仲人)が、お相手探しからお見合いのセッティング、交際中の悩み相談まで、成婚に至るまでを手厚くサポートしてくれます。
- 結婚への意欲が高い会員層:安くない費用を払って入会しているため、すべての会員が結婚を真剣に考えています。そのため、交際から結婚までの展開が早い傾向にあります。
- 条件に合う相手を探しやすい:年齢、年収、居住地、趣味、家族構成など、詳細なプロフィールから希望条件に合う相手を効率的に探すことができます。
【デメリット】
- 費用が高額:入会金、月会費、お見合い料、成婚料など、他の婚活方法に比べて費用がかかります。総額で数十万円以上になることも珍しくありません。
- カウンセラーとの相性:サポートが手厚い反面、カウンセラーとの相性が合わないと、ストレスを感じてしまう可能性もあります。
- 紹介人数に限りがある場合も:プランによっては、毎月紹介してもらえる人数に上限が設けられていることがあります。
シニア向けプランがあるおすすめの相談所
近年、中高年・シニア世代の婚活ニーズの高まりを受け、多くの結婚相談所がシニア向けの専門プランや割引制度を設けています。
例えば、業界最大手のオーネットでは「スーペリア」という45歳以上の中高年専門プランがあり、同世代のカウンセラーによるサポートが受けられます。
他にも、茜会(あかねかい)やサンマリエなど、シニア婚活に特化、あるいは力を入れている相談所は多数存在します。
まずは無料相談などを利用して、相談所の雰囲気やサポート体制、料金体系を比較検討してみるのがおすすめです。
気軽にはじめたいならマッチングアプリ
「まずは自分のペースで、色々な人と話してみたい」「費用を抑えて婚活を始めたい」という方には、スマートフォンで利用できるマッチングアプリが適しています。
かつては若者向けというイメージでしたが、現在では50代、60代の利用者も急増しており、シニア世代の出会いのツールとして定着しつつあります。
マッチングアプリのメリットとデメリット
【メリット】
- 費用が安い:結婚相談所に比べて圧倒的に費用を抑えられます。多くは月額数千円程度で、女性は無料で利用できるアプリも多いです。
- 会員数が圧倒的に多い:全国に数百万人の会員がいるアプリも多く、地方にお住まいの方でも出会いのチャンスが豊富にあります。
- 自分のペースで活動できる:時間や場所を選ばず、空いた時間にスマホひとつで相手探しからメッセージのやり取りまで完結できます。
- 趣味や価値観で繋がれる:共通の趣味や好きなことを示す「コミュニティ機能」などがあり、話の合う相手を見つけやすいのが特徴です。
【デメリット】
- 安全性の見極めが必要:残念ながら、結婚以外の目的(ビジネス勧誘やロマンス詐欺など)で利用している悪質なユーザーが紛れ込んでいる可能性もゼロではありません。
- 結婚への真剣度に差がある:気軽にはじめられる分、恋活や友達探しが目的の人も混在しており、相手の真剣度を見極める必要があります。
- すべて自分で行う必要がある:相手探しからメッセージのやり取り、デートの約束まで、すべて自分自身で進めなければならず、手間がかかります。
60代が多く利用する安全なアプリの選び方
安全にマッチングアプリを利用するためには、以下のポイントをチェックして選びましょう。
- 本人確認が必須:運転免許証やパスポートなど、公的証明書による年齢確認や本人確認を必須としているアプリを選びましょう。
- 24時間365日の監視体制:不適切な投稿や悪質ユーザーを監視・パトロールする体制が整っているかを確認します。
- シニア世代の利用者が多い:利用者の年齢層が高い、あるいは再婚活を応援しているアプリは、真剣な出会いを求める60代にとって使いやすい環境です。
具体的には、会員数が多く幅広い年代が利用している「Pairs(ペアーズ)」、再婚や子持ちでの婚活に理解がある人が集まる「marrish(マリッシュ)」、真剣な婚活を目的とした利用者が多い「youbride(ユーブライド)」などが60代にも人気があります。
多くのアプリは公式サイトで安全への取り組みを公開しているので、登録前に必ず確認しましょう。
楽しみながら出会いたいなら婚活パーティーやイベント
「メッセージのやり取りは苦手」「まずは直接会って話してみたい」という方には、婚活パーティーやイベントがおすすめです。
同じ目的を持った同世代の異性と一度に複数人出会えるため、効率的かつ楽しみながらパートナー探しができます。
婚活パーティーのメリットとデメリット
【メリット】
- 直接会って話せる:相手の表情や話し方、雰囲気などを直接感じられるため、フィーリングが合うかどうかを判断しやすいです。
- 参加費のみで手軽:参加費は1回数千円程度で、入会金や月会費はかからないため、気軽に参加できます。
- 効率が良い:1回のパーティーで10人前後の異性と話せるため、短時間で多くの出会いのチャンスがあります。
【デメリット】
- 会話時間が短い:一人あたりの会話時間が数分程度と短く、自分を十分にアピールしたり、相手を深く知ったりするのが難しい場合があります。
- カップリングしないと次に繋がらない:パーティーの最後にカップリングが成立しないと、連絡先を交換できずに終わってしまうことがほとんどです。
- 容姿や第一印象に左右されやすい:短い時間での判断となるため、どうしても見た目やコミュニケーション能力の高さが有利になりがちです。
シニア向けイベントの探し方と参加のコツ
婚活パーティーは、大手専門会社のウェブサイトから簡単に探すことができます。
「PARTY☆PARTY」や「シャンクレール」「エクシオ」といった企業が、「50代60代限定」「ハイキングコン」「クッキングコン」など、年齢や趣味で絞った様々なシニア向け企画を頻繁に開催しています。
参加する際は、清潔感のある服装を心がけ、笑顔で挨拶をすること、相手の話に興味を持って耳を傾ける姿勢が好印象に繋がります。
事前に簡単な自己紹介を考えておくと、当日慌てずに済むでしょう。
その他 知人の紹介や趣味のサークルなど
婚活サービスを利用することに抵抗がある方は、より自然な形での出会いを探すのも一つの方法です。
昔ながらの方法ですが、信頼性は非常に高いと言えます。
【知人の紹介】
友人や知人からの紹介は、何よりも安心感が大きいのがメリットです。
あなたのこと、そして相手のこともよく知る第三者が間に入るため、人柄がある程度保証されています。
「良い方がいたらぜひ紹介してください」と、日頃から周囲に伝えておくことで、思わぬご縁が舞い込んでくるかもしれません。
【趣味のサークルや習い事】
ゴルフ、テニス、登山、カラオケ、料理教室、地域のボランティア活動など、共通の趣味を通じて出会う方法です。
好きなことを一緒に楽しむ中で自然と仲が深まり、お互いの人柄をゆっくりと知ることができます。
結婚を目的とした場ではないため、焦らずに関係を育めるのが魅力です。
まずは地域の広報誌やカルチャーセンターの案内などで、興味のあるサークルや教室を探してみてはいかがでしょうか。
ステップ4 ご縁を育む コミュニケーションとデートの秘訣
素敵な方と出会えたら、次はそのご縁を大切に育むステップです。
若い頃の恋愛とは少し違う、人生経験を重ねた60代だからこそできる、落ち着いた関係構築が幸せな結婚への鍵となります。
ここでは、お相手との距離を縮めるためのコミュニケーションやデートの秘訣を具体的にお伝えします。
お見合いや初対面で好印象を与える会話術
初対面の時間は、お互いにとって少し緊張するものです。
しかし、この最初の出会いで良い印象を持ってもらうことが、次のステップへ進むために非常に重要になります。
無理に自分を飾る必要はありません。ありのままのあなたで、誠実なコミュニケーションを心がけましょう。
一番大切なのは「聞き上手」になることです。
自分の話ばかりするのではなく、お相手の話にじっくりと耳を傾け、「そうなんですね」「それで、どうなったのですか?」といった相槌や質問を投げかけましょう。
相手への興味や関心を示すことが、最高の好意の表現になります。
自分の話は3割、相手の話を7割聞くくらいのバランスを意識すると、会話が弾みやすくなります。
話題選びも重要です。
過去の苦労話や病気の話、誰かの悪口といったネガティブな話題は避け、趣味や好きなこと、最近あった楽しい出来事など、ポジティブな話題を選びましょう。
お相手のプロフィールを事前にしっかり読み込み、共通の趣味や関心事を見つけておくと、会話のきっかけを掴みやすくなります。
また、これまでの人生経験はあなたの大きな魅力です。
ただし、それが自慢話に聞こえないように注意が必要です。
経験から得た学びや価値観を、お相手への共感や理解を示す形で語ることで、人間的な深みや包容力を感じさせることができるでしょう。
そして何より、リラックスした自然な笑顔を忘れないでください。
穏やかな笑顔は、お相手の緊張をほぐし、安心感を与える何よりのコミュニケーションツールです。
2回目につなげるLINEやメールのやり取り
初対面を無事に終えたら、次はLINEやメールでのコミュニケーションが始まります。
ここでのやり取りが、2回目のデート、そしてその先のご縁へとつながっていきます。
相手のペースを尊重し、心地よい距離感を保つことが大切です。
まず、会った後のお礼は、できるだけ早く伝えましょう。
その日の夜か、遅くとも翌日の午前中までには、「本日は楽しい時間をありがとうございました。〇〇のお話、とても興味深かったです。」といった具体的な感想を添えて送ると、丁寧な印象を与えられます。
やり取りの頻度や文章の長さにも配慮が必要です。
相手からの返信がないのに何度もメッセージを送ったり、返信に困るような長文を送ったりするのは避けましょう。
短く、読みやすく、返しやすい文章を心がけ、返信のペースは相手に合わせるのが基本です。1日に数回の心地よいやり取りで、少しずつ距離を縮めていきましょう。
会話の中で「今度〇〇へ行ってみたいですね」といった話題が出たら、それが次のデートへのチャンスです。
「もしよろしければ、来週末にでもご一緒しませんか?」と、自然な流れでお誘いしてみましょう。
絵文字やスタンプは、気持ちを和ませる効果がありますが、使いすぎは禁物です。お相手の雰囲気に合わせて、適度に使用するのが良いでしょう。
60代ならではのデートプラン 無理なく楽しむ工夫
60代のデートは、体力的な負担が少なく、お互いのことを深く知るために、ゆっくりと会話を楽しめるプランが理想です。
背伸びをする必要はありません。お二人が心から楽しめる時間を作りましょう。
おすすめのデートプラン
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- ランチデート:ディナーよりも時間的・金銭的な負担が少なく、日中の明るい時間帯なので安心感があります。少しリッチなホテルのラウンジや、景色の良いレストランなどがおすすめです。
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- 美術館や博物館めぐり:静かな空間で作品を鑑賞しながら、ゆったりとした時間を過ごせます。鑑賞後にカフェでお茶をしながら感想を語り合うのも素敵です。
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- 公園や庭園の散策:四季折々の自然を楽しみながら、のんびりと散歩するデートです。歩き疲れたらベンチに座って話す時間も作れ、心も和みます。
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- 観劇やコンサート:お互いに好きなジャンルであれば、感動を共有することで二人の心の距離がぐっと縮まります。
- 日帰りドライブ:少し足を延ばして、景色の良い場所や美味しいものを食べに行くプランです。車内はプライベートな空間なので、普段はできない深い話ができるかもしれません。
どのプランを選ぶにしても、こまめに休憩を挟む配慮が大切です。
長時間立ちっぱなしになる場所や、移動が多くて慌ただしいスケジュールは避け、お互いの体調を気遣いながら、無理なく楽しめるデートを計画しましょう。
子供や家族への紹介 タイミングと伝え方
お相手との関係が深まり、将来を真剣に考えるようになると、子供や家族への紹介というステップが見えてきます。
この問題は、特に再婚を考える60代にとって、非常にデリケートで重要な課題です。
焦らず、お互いと家族、双方の気持ちを尊重しながら、慎重に進めましょう。
紹介の最適なタイミングは、「お互いに結婚の意思が固まってから」です。
まだお付き合いが始まったばかりの段階で紹介すると、お相手にも子供にも余計なプレッシャーを与えてしまいかねません。
まずは、「真剣にお付き合いしている人がいる」という事実を、折を見て子供に伝えておくことから始めるとスムーズです。
伝え方で最も大切なのは、誠実さです。
「なぜ、この人と残りの人生を共に歩みたいのか」という自分の素直な気持ちを、自分の言葉で伝えましょう。
その際、お相手の人柄や、自分にとってどれほど大切な存在であるかを具体的に話すと、子供も理解しやすくなります。
子供の反応は様々です。すぐに祝福してくれるかもしれませんし、戸惑いや反対の気持ちを示すかもしれません。
どんな反応であっても、まずは子供の気持ちを否定せず、じっくりと話を聞く姿勢が重要です。
子供には子供の人生や親への想いがあります。時間をかけて、お互いの気持ちを理解し合う努力を続けましょう。
実際に会う場を設ける際は、自宅よりもレストランでの食事など、外の改まった場所を選ぶのがおすすめです。
時間も長くなりすぎないランチタイムなどを利用し、和やかな雰囲気で会えるように配慮しましょう。
相続や財産といった現実的な話は、この場で切り出すのではなく、後日改めて冷静に話し合うのが賢明です。
ステップ5 成婚へ向けて 最終確認と手続き
素晴らしいパートナーと出会い、共に歩む未来が見えてきたあなたへ。
いよいよ最終ステップです。この段階では、これからの人生をより確かなものにするために、少し現実的な話し合いと手続きが必要になります。
愛情があるからこそ、お金や健康、家族といったデリケートな問題にも誠実に向き合いましょう。
後々の「こんなはずではなかった」を防ぎ、お互いが心から安心して新しい生活をスタートさせるための大切な準備です。
結婚前に話し合っておくべき重要事項リスト
お二人の関係が深まった今だからこそ、将来に関する大切な事柄をオープンに話し合うことが重要です。
これはお互いへの誠意と愛情の証です。
感情的にならず、これからの幸せな生活設計図を二人で描くような気持ちで、一つひとつ確認していきましょう。
ここでは、特に60代の結婚で確認しておくべき重要事項をリストアップしました。
お金(年金・資産)や住まいのこと
セカンドライフの基盤となるお金と住まいの問題は、最も重要な確認事項の一つです。
価値観が大きく表れる部分でもありますので、しっかりとすり合わせを行いましょう。
【お金について確認・相談すること】
- 年金の状況:お互いの年金受給額(老齢基礎年金・老齢厚生年金など)を共有しましょう。特に、死別経験のある方は、再婚によって遺族年金の受給資格がどう変わるのか、事前に日本年金機構や年金事務所に確認することが不可欠です。
- 資産と負債:預貯金や不動産、株式といったプラスの資産だけでなく、ローンや借入金などのマイナスの資産についても、正直に伝え合う信頼関係が大切です。
- 生活費の管理方法:毎月の生活費をどのように分担するか、具体的なルールを決めましょう。「共通の口座を作って毎月定額を入金する」「家賃は夫、食費は妻のように項目で分担する」など、お二人が納得できる形を見つけることが長続きの秘訣です。
【住まいについて確認・相談すること】
- どこに住むか:どちらかの家に住むのか、あるいは新しい住居を借りる・購入するのかを話し合います。
- 持ち家がある場合:どちらかの持ち家に住む場合、家の名義や固定資産税の支払い、将来的なリフォームの費用負担などをどうするか決めておきましょう。また、その家を将来誰に相続させるかも、この時点で意向を共有しておくと、後のトラブルを防げます。
健康状態や将来の介護のこと
60代からのパートナーシップでは、お互いの健康を気遣い、支え合うことが大きな意味を持ちます。
避けては通れない「老い」や「介護」の問題についても、元気なうちから話し合っておくことが、いざという時の助けになります。
【健康状態について】
- 持病や服薬状況の共有:高血圧や糖尿病などの持病、アレルギー、現在服用している薬など、ご自身の健康状態について正直に伝えましょう。相手の健康状態を理解することは、日々の食事や生活習慣を考える上でも大切になります。
- 健康診断:年に一度は二人で人間ドックを受けるなど、お互いの健康を管理する習慣を作るのも良いでしょう。
【将来の介護について】
- 希望する介護の形:もし将来介護が必要になった場合、在宅介護を望むのか、介護施設への入居を希望するのか、お互いの意思を尊重し合いましょう。
- 介護費用:介護には費用がかかります。公的介護保険でどこまでカバーできるのか、自己負担分をどう捻出するのか(預貯金、保険など)、資金計画についても話し合っておくと安心です。
- お互いの親の介護:ご自身の親がご健在の場合、親の介護の現状や今後の見通しについても情報を共有しておくことが望ましいです。
「相手に介護の負担をかけたくない」という気持ちは誰にでもあるものです。
だからこそ、公的なサービスや民間のサービスを上手に利用することも含めて、二人で乗り越えるための選択肢を考えておきましょう。
相続や遺言のこと
60代の結婚、特に再婚の場合、それぞれに成人した子供がいるケースが少なくありません。
愛情を持って結ばれたお二人の関係が、将来、子供たちの間の「争続」の火種にならないよう、法的な準備を整えておくことは大人の責任とも言えます。
- 法定相続人の確認:法律上の婚姻をすると、配偶者は常に法定相続人になります。つまり、あなたの財産は、新しいパートナーとあなたの子供が相続することになります。この基本的な関係をまず理解しましょう。
- 財産の分け方の意思共有:パートナーに遺したい財産、子供たちに遺したい財産について、お互いの希望を明確に話し合います。
- 遺言書の作成:お互いの子供との関係性を考慮し、財産を円満に引き継がせるためには、遺言書の作成が極めて有効です。「特定の財産をパートナーに」「この預金は子供に」といった意思を法的に有効な形で残すことができます。特に、法的な証明力が高く、紛失や改ざんの心配がない「公正証書遺言」の作成を専門家(公証人、司法書士、弁護士など)に相談することをおすすめします。詳しくは日本公証人連合会のウェブサイトも参考にしてください。
事実婚という選択肢も 柔軟なパートナーシップの形
「お互いを尊重し、支え合って生きていきたい。でも、入籍という形にはこだわりがない」というお二人には、「事実婚」という選択肢もあります。
それぞれの事情に合わせて、柔軟なパートナーシップの形を考えるのも一つの方法です。
【事実婚のメリット】
- 姓(名字)を変える必要がない:長年使ってきた姓を変えることに抵抗がある方には大きなメリットです。
- 相続関係がシンプル:お互いが法定相続人にならないため、自分の財産は自分の子供だけに相続させることが原則となり、子供たちの理解を得やすい場合があります。
- 遺族年金の受給を継続できる場合がある:条件によりますが、元の配偶者との死別による遺族年金を受給している場合、再婚(入籍)すると受給権が消滅しますが、事実婚では継続できる可能性があります。ただし、これは非常にデリケートな問題ですので、必ず事前に年金事務所へ確認が必要です。
【事実婚のデメリットと注意点】
- 法定相続人になれない:相手に財産を遺したい場合は、必ず遺言書を作成する必要があります。
- 税金の優遇がない:配偶者控除や医療費控除の合算などは適用されません。
- 社会的な手続きの壁:病気で手術する際の同意書へのサインや、一部の金融機関の手続きなどで、法的な配偶者として認められない場合があります。
事実婚を選択する場合でも、お互いの権利と義務を明確にするために、「パートナーシップ契約書(準婚姻契約書)」を作成し、公正証書にしておくことを強くお勧めします。
生活費の分担や、病気になった際の協力体制、関係を解消する場合の財産分与などについて定めておくことで、法的な裏付けのある安心した関係を築くことができます。
まとめ
60代からの結婚は、決して特別なことではありません。
大切なのは、過去の経験に固執せず、新しい価値観を受け入れて一歩を踏み出す勇気です。
この記事でご紹介した5つのステップを参考に、まずはご自身の気持ちを整理し、結婚相談所やマッチングアプリなど、自分に合った方法で出会いを探してみましょう。
お互いを尊重し、お金や健康といった現実的な課題も誠実に話し合えれば、心豊かな第二の人生は実現可能です。
諦めずに、あなたらしい幸せなパートナーシップを築いてください。